2014年4月15日火曜日

同じ服が、ブラジルではアメリカの2倍の価格に!

サンパウロ新聞に興味深い記事がありました。やっぱりこっちの服は高い!という話。マイアミに買い出しに行く人の気持ちがよく分かります。

以下こちらより転載します。

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「ザラ指数」で明らかに 14/04/14 (9:02)

 スペインのアパレ ルメーカーであるインディテックス(INDITEX)が世界展開しているファッションブランド「ザラ」(ZARA)の商品価格を国別に比較する「ザラ指 数」によると、同ブランドの商品が世界一高い国はブラジルだという。ブラジルの投資銀行、BTGパクツアル(BTG Pactual)のアナリストらが「ザラ」が展開する87カ国のうちの22カ国で実施した調査で明らかになったとして、伯メディアが4日伝えた。

  世界各国の経済力、購買力を測る指標としては、ハンバーガーチェーンのマクドナルドが世界中で提供している商品「ビッグマック」の価格によって算出される 「ビッグマック指数」が有名だ。英国の経済誌「エコノミスト」が1986年以降、毎年発表している。今年1月に公表された2014年版の同指数によると、 ブラジルにおけるビッグマックの価格は米国のそれを13.5%上回っており、世界で5番目に高価だという。

 では「ザラ指数」はどうか。ドルに換算して比較した場合、ブラジルで販売されている同ブランドの商品の価格は平均で21.5%、比較の基準である米国での販売価格を上回っており、世界で最も高いという。

 報告書によると、今回の調査ではザラで販売されているジャケットや靴など14品目について価格を比較した。

  その中の一つ、ワンピースを見てみる。米国で1着79ドルで売られているワンピースは、ザラの本拠があるスペインでは米国よりも安い55.1ドルで売られ ており、ブラジルにおいては米国の2倍超の171.6ドルで販売されているという。ブラジルに次いで高いとされたスイスでの価格は90.4ドル。ブラジル での価格が他を寄せ付けないほど高いということが分かる。

 為替相場の影響を割り 引くために購買力平価を考慮すると、最も高い国ランキングにおけるブラジルの順位はポーランドに次ぐ2位に落ちる。しかし、 米国との価格差はさらに広がり、ブラジルでの価格は平均で49.4%、米国よりも高いことになる。ちなみにポーランドは米国に比べて54.2%高だとい う。報告書は「ブラジルの衣料品が(ポーランドを除く)他国にくらべて非常に高価であることは明らかだ」としている。

 各国での商 品価格について、ザラは声明の中で「市場ごとに独立して価格を設定している。高品質な製品、魅力的な価格、最新のファッショントレンドの提供をベースとし て、常に同じ商業ポジション(立ち位置)を維持している」と説明。各市場の特性や価格水準、コストが考慮されるとしている。つまり、ブラジルにおけるザラ の商品価格が他国に比べて高いのは、そもそもブラジルに原因があるということだ。

 ブラジル・テキスタイル小売協会 (ABVTEX)のジョゼ・ルイス・クニャ会長によると、今日、ブラジルに輸入される繊維製品は35%程度の輸入税を課されており、それによって製品価格 が上昇してしまうという事情がある。2011年に「奴隷労働」で当局の処分を受けたことからも分かるように、ザラはブラジル国内でも生産活動を行ってお り、この事情は当てはまらないかもしれない。しかし、原材料を輸入していれば当然、それには輸入税が課されており、最終価格にも影響を与えているはずだ。

  アナリストらはブラジルのアパレル市場における主な問題点について、重い輸入税、北半球との気候の違い、そして国内生産のための数々の障壁を挙げている。 この「数々の障壁」とは、複雑で難解な税法や労働問題、治安、各種インフラの未整備などなど、俗に「ブラジル・コスト」と呼ばれるビジネス上のリスクにほ かならない。

 ブラジルの「ザラ指数」が世界で最も高い原因はやはり「ブラジルだから」ということだろう。

2014年4月12日付

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